院長のコラム

アテコスラレタ男(1)

罰があたる

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日頃、人の琴線をあてこすっている。人の心をえぐった後の反応は様々である。期待していた反応が全く返って来ない人、聞いているのか聞いていないのか中途半端な人、僕の言葉に一つ一つ反応する人、自分が思っていた以上に過剰に反応する人、思わず大江千里の「十人十色」を思い出した。

おそらく罰が当たったのだろう、とうとう自身があてこすられた、心じゃなく車が。
必要以上に大きなSUVに乗っているので、駐車場に停める際は細心の注意を払っている。一番端に停めて、かつ隣の車にドアパンチをされないよう十二分に距離をあけて停めている。十月二十日の夜も確かにそうした筈だ。けれども翌朝出勤時、愛車正面バンパーに何か引っ付いているなと思って擦ってみたら傷ついているのが分かった。塗装が一部剥げ落ち黄色の塗料が付着していた。颯爽と勢い込んで出勤というところに、我が心のレンジが傷物にされている。朝一番の検査から動揺しつつも、自身に言い聞かせて表面を取り繕った。昼過ぎにようやく落ち着きを取り戻し、知り合いの板金屋さんに電話をして就業時間後に見積もりをお願いした。

「当て逃げの犯人が分からないので、保険を使わず自腹で修理します。」とお願いしたところ、「範囲が狭いので、今、車を置いていってくれたら明日の夕方には修理出来ていますよ。」と二つ返事だった。「それじゃ、代車を貸してくれませんか。」とお願いしたら、「先生、申し訳ないけど、今なら箱バンしかないわ。」、「代車さえ出してくれたら何でもいいです。」と即答した。
即答したはいいけれども、思わず箱バンの運転席のドアを握って立ちすくんだ。???、ドアが開かないのだ。ここ十年、スマートエントリー可能な車に乗っていたので、ドアノブを触るだけの解錠に慣れきっていた。ようやく何が起こっているのか理解できキーをドアノブに差し込んで回した。
運転席に乗り込んでまたまた???、スタートボタンが何処にもないのだ。しばらくしてようやく状況が理解できた。ハンドル右横にあるキー穴にキーを差し込んで向こう側に回せばエンジンがかかるのだと。またまた???、車内が暑かったのでエアコンを使おうと思ったらエアコンのオートボタンが何処にもないのだ。運転しながらダッシュボードを見て思い出した、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの文字が入った手動のスイッチを回せばいいのだと。
慣れとは恐ろしいものだ。同じ自動車なのにこんなに装備が違うものなのか、カルチャーショックを受けた。

帰宅の途について十分ほどして我が家が見えてきた。たまたま妻子が玄関に出ていた。自宅に車を停めようとしたら二人とも怪訝そうな表情をしている。車のウィンドウを開けたところ、「怪しげな箱バンが近づいて来るなと思って不安になったけれども、わーびっくり!誰かと思ったわ!それにしても・・・、ほんまに似合わへんね。」その後言葉が続かず爆笑され続けた。夕刻帰宅した娘から、翌日勤務したクリニックスタッフからも失笑された。(つづく)

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