院長のコラム

大幸運期を乗り越えて

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星座、血液型、姓名、タロット、手相、この世にあるすべての占いを信じていない。朝の通勤の際、FMラジオから流れてくる最座占い、「今日最もラッキーなのは乙女座のあなた、素敵な出会いがあるかも。」のアナウンサーの声に何度落胆させられたことか。良いことがあった例(ためし)がない。むしろ、そういう日に限って憂鬱なことが起こる。したがって、「今日最も運勢の悪いのは、乙女座のあなた。」と言われる方が、逆に良いことが起こりそうで気分がウキウキする。十人十色、千差万別という言葉があるように、多種多様な人間を区分分けするのはそもそも不可能だと考えている。

先日、大腸関連の研究会に出席するため大阪に行った。帰りの電車中、手持ち無沙汰にならないよう雑誌を買った。最近、老眼がひどく文庫本が読めなくなってしまった。三時間勉強して二時間の車中、頭の使う読み物は絶対に無理である。書店の本棚を見ながら手に取ったのは「CAR and DRIVER」の2月号である。特集はスーパースポーツ総集編、新車情報はレクサスLC、見どころ満載で何年かぶりに購入した。ビールを飲みながらパラパラとめくっていたら、二十分もしない間に最後のページにたどり着いた。いつもならこれくらいの時間で眠るところなのだが、一向に眠気を催さない。仕方がないので最初のページから逆戻りである。四回目に読み返した時、ようやく藩恵子さんの星占いに気がついた。

そのままを引用する。「大幸運期後の17年。大きく実った稲穂を刈る作業が始まります。つまり16年の努力が大きな成果になる暗示。飛躍よりも現状をしっかり受け止め、充実させることに幸せが潜む1年。」「ぴったしカン・カン」(ぴったんこではありません)、思わず電車の座席からずれ落ちそうになった。昨年を振り返ると、近年稀になく公私ともども充実した年になった。しかも、今年に向けて布石を打っていたことが次々と実現化するのだ。まさに占いどおりの僕の人生なのだ。今年はともかく、過ぎた昨年を的確に占っているのにはびっくりした。

たまたま、今回の占いは通常と異なり今年一年を占う回だったようだ。他の星座の占いを見ていると、どうも、十二年に一度大幸運期、四年に一度幸運期が訪れるようだ。今年は天秤座が大幸運期だそうで、しかも星座同士の相性があるらしく双子座が天秤座の影響を受け幸運期に入るそうだ。そう考えると、今年は牡羊座の運勢が良くないようだ。何も考えずに過ごそうとしていた車中で、思わず星座占いに夢中になってしまった。田辺駅到着のアナウンスを聞いてふと我に返った。絶対に信じまいと思っていた占いも、「時にはうまく利用すればいい。」素直にそう思えた。そう考えたら、何だか肩の荷が降りたような気がした。

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