院長のコラム

目的意識

引き続きガス抜き
ハニーカムが特徴的なファサードです。
銀座という街のランドマーク的存在になれば、
と願っています。

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「おぼしき事言わぬは腹ふくるるわざなり」と同様の言葉で「ガス抜き」がある。不満や精神的なフラストレーションが溜まっている時、なんらかの方法でそれが噴出する前に解決することを言う。今年最後のコラムは、後味が悪いことは充分承知の上で、厄払いの意味も込めて引き続きガス抜きをさせてもらうことにする。

昨年末の「Boys be Ambitious」というコラムの中で取り上げた、こだわりの調味料を扱う店は残念ながら年明け早々閉店となった。この地域に需要があるかどうか心配していたが、若き友人の調味料に対する思い入れの強さ、何よりも夢を実現させるための行動力に圧倒された。諸事情により閉店せざるを得ない状況になったが、閉店することを知らされた時、彼の勇気を讃えるとともに、失敗から学んだ教訓をこれからの人生にいかすよう諭した。行動を起こした彼を誰も批難、批判することなど出来ない。

一方、義弟は、これでもかというくらいお膳立てしているにも関わらず、いつまで経っても眼に見える行動を自ら起こすことはなかった。自分のことなら自分で、妻のことなら夫として、子供達のことなら父親の責任のもと対応出来るのだが、義弟とは妻の弟というだけの関係である。自分と同じ経営者としての視点で、失敗したけれども果敢に挑んだ若き友人とどうしても比較してしまう。腹が立つとともに無性に情けなくなる。「他人に要らぬ迷惑をかけるな、兄弟で解決するように。」、妻の実弟なので妻にきつくあたらざるを得ないのだが、妻も本人ではないので歯ぎしりするしかない。
いよいよ賃貸物件の賃貸料が発生し、借り入れの返済が始まった。「自分で借り入れをしていて、収入もないのに返済が始まればどうなる。途端に自己破産ですよ。自分で銀行に融資を申し込み、自分ですべてを行っていたら着工がこんなに長引くことはなかったはずだ。もう少し経営者として自覚を持ちなさい。」強い口調で批難し猛省を求めた。
現在、彼は当クリニックで働いている。金銭的支援はもちろん、経営者としての帝王学の一端を僕の背中を見て感じてもらいたい、と思ったからである。弱肉強食のこの競争社会で、経営者として見れば今時の草食系である、生き抜いてはいけない。しかし、一人の人間としてみれば誠実で実直で人あたりもいい。雇われ院長としてみれば適任である。今は本業ではないので、本人も忸怩たる思いで当クリニックに勤務していることだろう。開業するまで臥薪嘗胆、開業する日に一気に飛躍出来るよう用意周到努めてもらいたいものである。

最後に親ばかを一つ。
この秋、息子達の学校の保護者参観日があった。長男の進路のことで、息子が所属しているハウスの寮長と面談をしなければならなかった。寮長から「息子さんから何か聞いていますか。」と尋ねられたので、「いや何も。家の方針は、とにかく社会に出た時に生き抜いて行けるようにしなさい、だけです。」と答えたところ、「◯◯君(長男)は◯◯大学の◯◯部を目指しているようです。」と返事が帰ってきた。その前日、保護者オフ会でたんまりお酒を飲んでいた僕は、一気に酔いが醒めて椅子からひっくり返りそうになった。自身を振り返ると、高校1年の秋に将来のことなんてあまり考えていなかった。それに較べると息子は、職業意識はもちろん、その職業に就くための学部まで明確になっているのである。自分の幼さを恥じるとともに、息子に早い時期から職業に対する動機付けを持たせてくれた学園に改めて感謝の念が湧いてきた。

義弟と長男は二十才近く年齢が離れている。目的意識を持つことに年齢は関係ないこと、早く持てば持つほどいいこと、そのためには周囲が導いてあげることが大事、であることを今回の事例でつくづくと分かった。
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