院長のコラム

積み上げたもの

九回目の開業記念日を迎えて
16-3-1
二月十九日は当院の開院記念日である。今年で九回目を迎えた。開院日の患者数二十人、行った内視鏡検査五件。今となれば隔世の感があるが、この日が来る度にこの数字を思い出し、初心忘れるべからず、自分自身を戒めるようにしている。とともに、ここまでの道程に感慨を抱く。石の上にも三年という言葉通り、三年単位で振り返ってみたいと思う。

(苦悶期~前期三年~)
得意な内視鏡検査をするにはどうすればいいのだろう、そもそも患者さんに来院してもらうには何がいいのだろう。インフルエンザワクチン接種料を地域で格安に設定してみた。内視鏡に限らず内科全般はもちろんのこと、内科以外の患者も積極的に診るよう心がけた。しかし、どのような取り組みをしても一向に来院患者は増えなかった。人に勧められてシミ取りレーザー機器の導入まで考えた。一般的ではなかったが、評判のいい先生の花粉症の注射治療のレシピを教えてもらい、アレルギー科の標榜も考慮した。昼休み、クリニックの待合で仕出し弁当を食べながらあれこれ考えた。常に悪戦苦闘、開業したことを後悔する日々を送った。

(安定期~中期三年~)
右肩上がりに検査件数が増え、ようやく胃腸科と自信を持って語れるくらいの検査件数になった。医療全般を可能な限り待たさないよう診ていたが、徐々に内視鏡検査を希望される方に比重が移って行った。「インフルエンザやけど診てくれんの。」「一時間ほど待ってもらいますが。」「ほなら、他所へ行くわ。」、このような患者とスタッフの会話が増えた。
一方、「胃が痛いので今日内視鏡検査をしてもらえませんか。」「一時間ほど待ってもらいますが。」「今日してくれるなら何時間でも待ちます。」このような患者さんの要望が多く、それに応えるよう努めた。現在に近い診療スタイルをこの時期に確立したと言っても過言ではない。右肩上がりに増えていった検査件数が、東日本大震災を機に横ばいに落ち着いた。納得できなかったが、自分の限界と自身に言い聞かせた。

(飛躍期~後期三年~)
突如として検査件数が増えた。最新機器の導入、スタッフの入れ替え等多少の変化はあったが、劇的に変えたこと、新たに購入したものは何もなかった。「今日は疲れたので先に帰らせてもらいます。」、スタッフにそう告げて帰宅することが多くなった。前中期六年と異なるのは、☓☓先生の勧め、◯◯さんの紹介、職場・地域の評判等、いわゆる口コミで来院する人が多くなった。それに加えて、自身が意図したわけではないが、内視鏡専門クリニック、もっと言えば内視鏡しかしないクリニックと認知されているようだ(実際はそんなことないのだが)。この三年間は、「もうダメだ。いやもう少し頑張れる。」自分自身の限界への挑戦の日々である。とともに、自分の健康管理に留意するようになった三年でもある。

こうして改めて振り返ると、三年という月日は転換点を迎える時期のようだ。次の三年間は何が起こるのだろう。何が起こっても動じないよう、精進し続けようと思う。そして、来年はいよいよ開院十年目を迎える。この一年間は、新たな十年に続く基盤を形成する期間であり、ある意味集大成の時期である。検査件数がすべてではない。されど、検査件数は重要である。今年の検査件数を凌駕できるよう研鑽に励もうと心新たにしている。

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