院長のコラム

平成三十年、年末(2)

第三位 健康が第一

昨年年末から年始にかけて激しい腸炎に襲われた。一日に十行以上の下痢がほぼ一週間続いた。ホテルのバイキング、おせち料理には全く食指が起こらなかった。アルコールなんて論外である。室温のカルピスが最高の食べ物であり飲み物であった。体重が五キロほど減ったが、鏡に映る自分の姿、目の下には隈ができ、あまりにやせ細った体躯に仰天した。その後体調は回復したが、これを機に健康維持管理に努めるようにした。毎日の体重測定、スイミング以外のウオーキングとジョギング、意識的な野菜摂取にゆったりとした食卓。体重は大学生時代に戻り、ここ十数年来最高の持久力に至った。健康ということ、健康であるということ、健康であり続けるということを実感した年になった。

第二位 次男の大学合格

二浪していた次男が今春志望大学に入学できた。年始早々からのセンター試験、私立大学の受験と続いたが芳しい結果は出なかった。第一志望の国公立をどこにするか、出願締切直前まで親子ともども悩んだ。センター試験の結果を鑑み、今回は背伸びすることを断念した。我々の判断が奏功したのか、どうにかこうにか合格を勝ち得た。次男は第一志望ではなく不完全燃焼気味であったが、今となっては学生生活を誰よりも享受している。真の意味で春を満喫した平成三十年であった。

一位、二位どちらにするか迷った。喜び、嬉しさの程度で言えば、次男の大学合格が断然一位である。けれども、長男でも経験し長女も現在控えている。もう一度、その喜びを味わうことができるかもしれない。その点では、平成三十年は空前絶後の出来事が起こった。

第一位 紀州のドンファンの知人として

田辺市は、あの時の狂想が嘘のように今ひっそりしている。紀州のドンファンこと野崎さんが亡くなられたのが五月二十四日である。六月のイブちゃんの追悼式に招待されていた僕にとっては、寝耳に水の出来事であった。さらに仰天したのは、検死で大量の覚醒剤が検出されたことである。資産家、不審死、幼妻、家政婦、ワイドショーネタてんこ盛りの事件に日本中が湧いた。NHKニュースでトップになったことからも分かる。マスコミ、報道、コメンテーターが田辺に大挙押し寄せた。葬儀に供花したことから露呈したのか、テレビ朝日のディレクターが突然クリニックに訪ねてきた。興味本位でインタビューに応じたが最後、週明けから何社からも問い合わせが来た。同じ質問に同じ返答、たかだか一分の放送のために四十分近いインタビューである。流石に日常業務に支障をきたすようになり面会を断らせていただいた。最終的に、TBS系列以外の全国放送に僕のインタビューが放送されたようだ。気恥ずかしい出来事であったが、市井の人間のインタビューが複数局の全国放送に取り上げられることは、おそらく最初で最後になるだろう。平成最後の年は、自分史において前代未聞のことが起こった。今現在、不審死の原因は究明されていない。これも今年話題になったドラマ「アンナチュラル」の再放送を見ながら、事件の真相が早く解明されることを祈るばかりである。

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