院長のコラム

終わりが最悪なら

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五十歳で迎えた2017年は、僕にとって忘れられない年になるに違いない。我が人生で最高の年と言っても過言ではない。今後、今年のように大事を何度も経験することはそうそうあるまい。

百数十名の方に参加いただいた開院十周年記念パーティの興奮は今も冷めやらない。開院当初は、開業をしたことを悔やみ疑心暗鬼になる日々が続いた。十年経った今年、参集した人々からたくさんの労いの言葉をいただき、自分がしてきたことに対する返答のように思えた。同じ月の三月には、クリニック、鍼灸整骨院、介護事業所の経営基盤を安定化させるため医療法人化した。たった五人から始めた事業が、この十年間で自身想像さえもしない規模になった。医師として経営者として、十年の行いが実を結んだと思えた平成二十九年であった。

個人的にも思いがけない出来事が多々あった。発想のちょっとした転換で開院史上最高のダイエットを成し遂げられた。世界のフランクミュラーに出会えた。詳細を話すことは出来ないが、偶然が重なってロレックスで陸・海・空を制することが出来た。何よりも、二十五年来の夢、NSXを購入することが出来た。その他にも、モノとの電撃的な出会いがいくつかあった。仕事で頑張った結果が報酬として報われたことを実感した。

終わりよければ全てよし。仕事納めの二十八日が終われば温泉に行って、ゆっくり大晦日を迎えようと目論んでいた。しかし、二十八日未明から下痢が始まった。夜明けまでに七回はトイレに立った。重い体をどうにかこうにか起こして出勤の準備をしていたら嘔吐までした。胃腸炎の患者と接した覚えはない、もちろん家族にも同様の症状のものはいなかった。著明な倦怠感に寒気、嘔吐と下痢、心身ともに仕事するのは困難と判断されたが、遠方から検査に来る方がいたため急な休診は不可能である。「倒れるまで頑張ろう。」決心し妻にクリニックに送ってもらった。出勤後も下痢は止まらず、いつもは駆け上がる二階の内視鏡室への足取りがどんどん重くなるばかり、内視鏡検査が終わる度に椅子に横たわっていたのがベッドに横たわるまでになった。予約外も含めた十五件の内視鏡検査を気力だけでどうにかこうにか乗り切った。診療を終えるやいなや帰宅し床についたが、その後も頻回の下痢が続いた。翌日の温泉旅行も単なる湯治に終わった。皿にてんこ盛りに乗せられたバイキング料理をビール片手に食べる家族を傍目に、おでんと麺類をカルピスで摂る僕はまるで幼稚園児だった。

僕は、ある意味因果応報論者である。物事には因果関係があると考えている。その後、家族内に同様の症状を呈する者はいなかった。発症前に飲食を共にした友人達にも同じような人はいなかった。おそらく、溜まりに溜まった心身の疲労、年末の度重なる外食、徒然草の「高名の木登り」ではないが残りあと一日という気の緩みが激しい胃腸障害を来したのだろう。それなら、それは神様からの警告であり加護と発想転換することにした。苦しんだ頻回の下痢もデトックスと考えた。積もりに積もった老廃物がどんどん出ていった。アルコール・油脂分摂取はシャットアウトされ、塩分も通常よりかなり制限された。二十数年ぶりに65Kgに引き締まったと喜んでいた体重が何と62Kgまで落ちた。

終わりが最悪ならそれもよし。苦しみに苦しみぬいたが毒素は抜かれ厄も振り払うことが出来た。2018年は心身ともにリフレッシュされ迎えることが出来る。来年は、歩むスピードを少し緩めてみよう。

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