未来の君へ託す、一冊の遺言:孫と過ごす日々(プロローグ/第1話)
【この文章のはじめに、ハズレモンから】
これからこの連載(物語)を読むあなたへ、最初にこの問いを贈りたい。
「あなたは、自分がこの世を去ったあと、愛する者に残せる『確かな言葉』を持っていますか?」
人生という名の過酷なサバイバルレースを駆け抜け、還暦という節目に自叙伝を上梓した、「自称」「自笑」「自傷」、そして自らの顔つきに「慈祥」を感じるハズレモン。
だが、命のバトンを繋ぐ旅路の終着点において、僕が真に言葉を刻み込みたかったのは、ほかでもない未来を生きる孫娘「せいな」のためだった。
これは、かつて「孫の可愛さに目尻を下げたら終わりだ」と高を括っていた男が、ドタバタな日々の幕開けに先立ち、全身全霊の愛を込めて未来へ託す、最初で最後の手紙であり、「愛しい人へ」に送る生前遺言でもある。
――「あなたが、自分の生きた証を誰かに託すとすれば、それはどんな言葉ですか?」
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