院長のコラム

半分、青い。

NHK朝の連続テレビ小説をじっくり見たことが、かつてなかった。NHK連続テレビ小説というと、年配層が見ているイメージが僕にはある。そのせいか、安心、定番、紋切り型という印象が強く、どうも受け付けなかった。ドラマなら、ハラハラ・ドキドキ・ワクワクがいい。そもそも、出勤時間が七時半過ぎなので見る時間が合わない。しかし、現在放送されている「半分、青い。」は録画予約をしてきっちりと見ている。我が家では、テレビをつけたまま夕食を摂るのが習慣になっている。最近は僕のダイエットもあり、夕食に一時間はかけるようにしている。NHKニュース7で今日一日のニュースを確認した後は、録画していた「半分、青い。」を見るのが楽しみである。思わず吹き出したり、急にしんみりしたり、俄然勇気づけられたり、夕食に彩りが添えられた。

俳優の豊川悦司さんが演じる少女漫画家・秋風羽織が登場して、このドラマにすっかりはまってしまった。少女漫画家とは思えない風貌、ロン毛にサングラス、しかも僕が好きなヨウジヤマモトと思われる服装、みうらじゅんがモデルなのかと見紛うくらいに胡散臭い。言動も破天荒で、落ち込んでいる主人公に対して優しい耳障りのいい言葉なんて一切かけない。熱い創作論・芸術論を一気にまくしたてたかと思えば、核心をつく言葉をぽつりともらしたりする。突然標準語が河内弁になったり、真面目に話しているのに滑稽に映ったり、そのアンバランスさがなんとも言えない。大人と子供、クールとホット、極端な二面性を持った偏屈漫画家を豊川さんが見事に演じきっていた。

章が変わって秋風ロスになると思いきや、一癖も二癖もある登場人物が次から次に出てくるので飽きない。展開も早く、脈絡なくあっとう言う間に二、三年経過する。ついていけない展開を含めて様々に賛否両論のあるドラマのようだが、僕のような朝ドラに全く興味がなかった人間を取り込んだという点で意義があるように感じる。まもなく、「半分、青い。」も最終章に入って終了する。慣れ親しんだ習慣はなかなか拭い去れないものである。きっと、次回の朝ドラもしばらく見ることになるのだろう。同じことが、NHK大河ドラマにも言えるように感じる。僕の周りで朝ドラや大河ドラマが話題に上ったことがない。それでも、同じ時刻に歴史ドラマが脈々と続いているからには根強いファン・人気があるのだろう。次回は歴史ドラマとは言え、設定が現代、しかも宮藤官九郎の脚本である。今から楽しみである。

ところで、このドラマの主題歌は星野源の「アイデア」である。「おはよう、世の中」のフレーズから始まるこの曲をギターで弾いてみたい、衝動に駆られギターの師匠にお願いしたところ、心地良いメロディーとは裏腹に使っているコードおよび展開にびっくりした。しかも、リズムは裏打ちを意識するようにとの師匠からのお達しである。主人公の鈴愛(すずめ)ではないが、七転八倒、人様の前で披露できるよう取り組む日々でもある。

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