院長のコラム

雨の大阪城ホール:マッキーの35周年ライブで聴いた『ジャコビニ彗星の夜』

 

佐野元春の45周年アニバーサリーツアーに続き、家族4人で槇原敬之の35周年記念コンサート「Makihara Noriyuki 35th Anniversary Concert 2025 “TREASUarenaTOUR”」に行ってきた。彼のデビュー記念日である10月25日、場所は高槻出身の彼にとってのホームアリーナたる大阪城ホールである。
僕は彼の熱心なファンという訳ではない。彼がデビューしたのが1990年10月、僕が医師国家試験に合格したのが1991年5月。その直後、彼の3枚目のシングル『どんなときも。』がミリオンセラーとなり、彼の楽曲と僕の社会人としての初期の歩みが奇しくも深くリンクすることになった。この時期はカラオケボックスの隆盛期だ。カラオケで選択する楽曲が、好むと好まざるに関わらず周囲受けの良いものとなると、マッキーの曲になったのだ。

昨年(2024年)の院長コラム「槇原敬之と尾崎豊」で書いたように、僕は対極に見えるこの二人に同じ匂いを感じていた。尾崎はデビュー10周年を待たずに早逝し、2022年に没後30周年を迎えている。一方、マッキーは生きて活動を続けているが、自身の過ちにより30周年記念コンサートの開催を断念せざるを得なかった経緯がある。
だからこそ、今回のイベントにかける彼の思いが並々ならぬものであることは、その心情を推し量るに難くない。僕は、昨年のライブで彼の口から「2025年が35周年である」という言葉が出た時、「よし、いくぞう!」と心の中で強く決意したのである。

翌10月26日は、ヨウジヤマモトの2026春夏コレクション関連の受注会が青山本店で開催されることもあり、コンサート翌日に上京しなければならなかった。早朝の新幹線乗車を考慮して、今回はコートヤード・バイ・マリオット新大阪ステーションに宿泊を予定した。
紀伊田辺から新大阪まで特急「くろしお」に乗り、一旦ホテルにチェックイン。大阪城ホールのある大阪城公園駅には新大阪から乗り換え1つで20分程度と、自分としてはベストな選択をしたつもりだった。しかし、当日は生憎の雨模様。そぼ降る雨ならまだしも、大阪城公園駅を降りた途端ザーザー降り。余裕を持って開演1時間前に降車したにも関わらず、城ホールの座席に座ったのは開演15分前であった。

アニバーサリーツアーだけあって特別な趣向が凝らされており、開演前に彼のラジオショーが会場内に流されていた。ようやくたどり着いた席でホット一息。マッキーの思い出の曲として紹介されたのが、ユーミンの『ジャコビニ彗星の夜』だった。
忘れもしない、母が亡くなる前後に聴いていたアルバム『悲しいほどお天気』のスタートを飾る珠玉の名曲を、マッキーのコンサートで聴くとは……。「時を駆ける運命」を感じた。この日何かが起こる、特別な予感がした。(2につづく)

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