院長のコラム

「きのう何食べた?」(2)

生活にリズムをつけることは大切だ、と痛感している。最低でも週二回は泳ぎ、仕事が早く終わって帰宅すればウォーキングを三十分程度する。夕食後はソファーにもたれて寛がず、家事手伝いをする。夕食後、三時間は開けてから床につく。少し前まで、仕事の忙しさにかまけて自堕落な私生活を送っていた。みるみるうちに下腹部に贅肉がついた。「太った医者は医者じゃない。」、僕の持論の一つだ。歯が汚い歯科医に治療してもらいたいだろうか。ダサい美容師に髪を切ってもらいたいだろうか。それと同じ感覚である。危機感を抱いた僕は運動を始めた。けれども、一向に体重が減らない。試行錯誤の末辿り着いたのが、「食っちゃ寝」生活を止めることだった。平日は一日一食のため夕食にどかっと食べる。当然、食べたら眠くなる。ソファに横たわれば、はいさようなら~、小一時間うたた寝をしてしまう。すると、今度は深夜になっても寝付けない。そんな漫然とした生活にルーチンワークを導入したところ、運動だけではなかなか落ちなかった体重がどんどん減っていった。現在、大学生の頃の体重を維持管理出来ている。

イントロが長くなり過ぎた。今回の内容は僕の自慢話ではない。ということで、最近、生活にリズムをつける一環として連続ドラマを意識的に見るようになった。夕食後の家事手伝いだけでは、風呂に入るまでの一時間ちょっとの間が持たない。その時間を埋めるべく連続予約している朝ドラを見るのだ。最近では大河ドラマまで見るようになった。「いだてん」の視聴率が振るわないことがネットニュースで流れている。「俺が見るようになったからか?俺が原因か?」申し訳ない気持ちでいっぱいだが、面白いものは仕方がない。視聴率や世間の評価など気にせず、クドカンワールドを存分に楽しもうと決意している。ところが、リズムが大切とは言え、ドラマは数多ある。何を見たらいいか、皆目見当がつかない。僕の友人の一人は、気になるドラマをいくつかピックアップしてとにかく連続予約するそうだ。彼いわく、第一話を見れば面白いかどうか大体わかるそうだ。そうは言っても、僕にはそこまでの時間と余裕がない。近頃、ドラマの改編期にネット情報を気にするようになった。

今、近年稀になくハマっているドラマがある。当地ではテレビ和歌山、土曜日深夜0時から放送されている「きのう何食べた?」である。内視鏡検査の合間に何気なくネットを見ていたら、西島秀俊と内野聖陽がW主演しているドラマがあるとの情報を得た。「一人でも十分に主演が張れる俳優なのに、それが二人もいて何故にテレビ東京系列?」一瞥しただけなので内容まで見なかった。珍しく記憶の片隅に残っていたので連続予約することにした。三話ほど録り溜めた頃、週末の夜更け、ぽっかり時間が空いたので夫婦で見ることにした。見てビックリ、そこにはアクションやシリアスさは微塵もなかった。もちろん、豪華セットもいささかもない。一言で言えば、ゲイの日常の話なのだ。西島秀俊がゲイであることをひた隠しにする弁護士を、片やゲイであることをカミングアウトする美容師役を内野聖陽が演じるのだ。そこには仰々しい、説教じみた、モラルやコンプライアンスを求める、責任を追求するような台詞はない。正直、僕はLGBTに対して不寛容である。というのも、自身はもちろんそうではないし僕の周囲もそうだから、知識がないというのが本音である。同性が同性を愛する、理解したくないし身近にいないから理解しようもない、本心である。けれども、このドラマは、同性であれ異性であれ、人を愛することの大切さを台詞の端々にぶち込みまくった、とんでもないドラマだと感じた。特に、「白い巨塔」に圧倒された後なので、お後がよろしかったようで。(つづく)

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