院長のコラム

いざ、大塚国際美術館へ!


四国旅行三日目
十二月三十日、生憎の雨模様だった。家族は趣味嗜好が似てくるのか、城、史跡、名所観光を口にするものは誰もいない。有名な松山城は全くのスルーである。そもそも、三泊四日の四国弾丸ツアーなので時間的にも余裕がなかったのだが。一昨年の紅白歌合戦で、米津玄師の「Lemon」を生中継したことでも有名な鳴門にある大塚国際美術館を目指すことにした。松山自動車道から徳島自動車道を一気に横断するはずだった。

「四国旅行やけど、そう言えば香川に寄ってないな。」、道中、誰彼となく意見が出た。ビュッフェスタイルの朝食のため、お腹が空いている訳ではなかった。けれども、夕食まで持つかと言えば微妙。ということで、徳島自動車道を一旦降りて讃岐うどんを食べに行くことで全員一致した。時代は本当に便利になったと思う。子供達がサクサクとネットで調べて、まんのう町にある山内うどんに行くことになった。時刻は午後一時半前、国道沿いの道を左に曲がって踏切を渡った。「こんなところにうどん屋さんなんかあるんか?」、ずっと前を走っていた京都ナンバーの車が小道に入ろうとした途端、引き返して来た。「売り切れました」の案内板に何も言うことはなかった。直様、近くにある長田うどんに向かった。午後二時過ぎとは言え、県外ナンバーの車で駐車場はほぼ一杯だった。店内もほぼ満員状態だったが回転率がいい、待つことなく注文し席に座れた。うどんはお餅のような食感だった。美味しかったかと聞かれれば返答に窮する。香川県の方には申し訳ないが、僕にはうどんの美味しさがよく分からない。僕にとって大事なのは、麺のこしと濃い目のうどんつゆ、それに天ざるである。それはともかく、この歳で本場の讃岐うどんを体験できたことは貴重な経験になった。

うどん屋に立ち寄ったため、大塚国際美術館に到着したのは午後三時半を過ぎていた。駐車場に入場する際、「五時に閉館しますが大丈夫ですか?」と聞かれた。大丈夫もどうも来た以上行くしかない。しかし入館料を見てびっくり、大人一人三千三百円、家族では約一万五千円なり。たった一時間余りでこれは痛い。しかも、本物は一点もなくすべて名画のレプリカである。悩ましかったが、明日の予定を考慮すれば後には引き返せなかった。米津玄師が「Lemon」を歌ったシスティーナホールにうっとりするまもなく、矢印に沿ってただひたすら歩いた。古今東西の名画が年代順に並べられているのだが、立ち止まって見るには時間がなさ過ぎた。何よりも、関西弁で言うところのパチモンという意識が立ち止まることをためらわせた。美術館で名画を堪能というよりも、美術館でバッタモン絵画を横目にしながらウォーキングエクササイズに成り果ててしまった。どうにかこうにか一時間で展示を全部回ることが出来た。内容はともかく、「名高い大塚国際美術館を体験できたことは話のネタにはなるだろう。」、そう自分に言い聞かせることにした。

その夜は、娘がネット検索をした居酒屋での夕食となった。外観は地元密着のそれなりの飲食店に見受けたが、ハズレを引いたようだ。常々、田辺の飲食店の食べログやぐるなびの評価に疑問を抱いていたが、やはり当てにならないことを実感した。けれども、これも旅の醍醐味である。翌日の大晦日は、頼んでいたおせち料理を取りに行かなければならなかったため徳島市を十時に出発した。

三泊四日の四国縦断旅行はつつがなく終わった。僕が常日頃から意識している費用対効果を考えれば、六人の旅費をかけて得られる効果は分からない。三泊四日、同じ時を同じ場所で過ごしただけである。ただ分かっていることは、あと何度家族旅行ができるのだろう、機会はもう限られているということだ。僕の家族旅行の思い出は、両親の仕事の忙しさや母の発病のため中学校で途切れている。僕が両親にしてもらったことを子供達に行うのはもちろん、両親にしてもらえなかったことも子供達に行うのが僕の使命、そう考えている。今回の旅行が、子供達の機微に触れてくれれば幸甚である。

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