院長のコラム

「成金開業医」の夜は更けて ── ウォルドーフ大阪の夜景、タイカンの冷笑、1900円の日本酒

2025年10月に院長コラムで掲載した「ウォルドーフ・アストリア大阪」体験記を一つの物語にしました。

【第1章:レクサスGXとポルシェ・タイカンの階級闘争】
「バカにしないでよぉ、そっちのせいよぉ」
思わずこのドスの利いた言葉が僕の脳内で炸裂した。昭和生まれなら誰もが知る、山口百恵の楽曲『プレイバックpart2』の一節だ。
その場は、「ウォルドーフ・アストリア大阪」の正面玄関前。大阪駅北側の再開発エリア「グラングリーン大阪」に、2025年4月3日に満を持して開業したヒルトン・ホテルズ&リゾーツの最上級ラグジュアリーホテルだ。
土曜日の診療を終え、帰宅するや否や休む間もなく、愛車を大阪へと走らせた。ナビ通りにハンドルを握っても、最終地点のホテルへと誘導してくれない。未だ開発中の地域を右往左往するばかりで、ホテルを眼前にして周囲を30分もさまようことになった。
どうにかこうにかホテル玄関前に横付けすることができたものの、初めてのホテルで勝手が分からない。どこに駐車場があるのか、バレーサービス(車の入出庫サービス)を受けられるのだろうか、不安げに車を降りようとした。
その時、静寂を引き裂くように最新の電気自動車、ポルシェ・タイカンが背後から滑り込んできた。僕のレクサスGXと和歌山ナンバーを凝視するその親子の視線に、「フン、田舎者が」とでも言いたげな侮蔑の色と冷ややかな表情がにじみ出ていた。
仕事を終え、休憩するまもなく2時間の運転、そしてホテル到着前のあたふた。さらに極めつけは他の宿泊客からの冷淡な視線。怒り心頭で車を降りた僕は、1階の瀟洒なエントランスからエレベーターに一直線、鉄面皮のまま無言で乗り込んだ。僕らが目指すロビーは29階だ。この間、僕の脳内では、前述の一節がリフレインしていた。

第2章以降は、noteの独房で。無料で読めます。https://note.com/hazremon/n/n4fca71a82771?magazine_key=m9ed2d799b42f

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