暴落の現実と、海を渡ってきた後妻:ローマ愛・第二章―最下層フェラーリスタの受難と狂心―第3話
【この文章のはじめに、ハズレモンから】
愛のピークを迎えた直後、現実はいつも容赦なく冷や水を浴びせてくる。
思わぬタイミングで舞い込んだ巨大な助っ人、暴落する中古車市場の現実、そしてディーラー担当者から届く追い打ちのLINE。
「ハズレモンの美学」などあえなく粉砕され、相場の波に揉まれながらも、男はただ静かに海を渡ってくる新たな「毒」を待つ。
これは、狂乱のバブルが去った地平で繰り広げられる、愛車の旅立ちと「後妻」のお迎えのドタバタ劇である。
【ドナドナのタイミングと、脱帽の査定額】
「ローマ愛」が頂点に達したまさにその直後、またしても新たな問題が浮上した。
「ローマ・クーペ」を晴れて我が物にしたとはいえ、すでに「ローマ・スパイダー」という名の後妻を迎え入れることが決定している。一体いつスパイダーがやってきて、どのタイミングで愛着あるクーペをドナドナ(手放す)すべきなのか。
そんな頭の痛い思案に暮れていた2025年5月、思いもよらぬ事態が起きた。3年以上も前に契約書を交わし、すっかり記憶の彼方に追いやられていた「ランドクルーザー300」が、突如として納車されることになったのだ。
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